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COLUMN

カイロプラクティックコラム

2018.02.28

続「ストレッチ」がうまくいかない理由

続「ストレッチ」がうまくいかない理由

前回につづいて、今回はストレッチに関係する筋肉の知識を整理します。

ストレッチの対象となる骨格筋は、主に骨と骨をつなぎ、収縮弛緩することで姿勢維持や運動を身体にもたらします。

簡単に聞こえますが、そのために筋肉は実に複雑な機能と構造を持っています。

図1は筋肉を神経のはたらきから模式化したものです。

一般的に筋肉は赤枠内、運動神経が錘外筋(いわゆる力を生み出す筋肉)に命令を出して機能するだけ、と思われがちですが実際は、負荷を筋肉や腱に付属しているセンサーに類する受容器というもので検知し、その情報を神経に伝えています。さらに、中枢神経や近くの関節や筋肉からも情報をあつめ、筋肉の収縮状態を総合的に決定しています。

このように、筋肉は非常に「インテリジェント」なシステムとして作られています。

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下の図2は力学的な観点から筋肉を模式化したものです。
この図では筋肉は、収縮する部分と弾性をもつバネ部分の組み合わせで出来ています。

SEC-2が腱でそこから分岐する上の列はいわゆる筋肉。
下の列が筋肉と並列する組織(PEC)で、筋膜とその他血管や神経などです。
弾性要素が主ですが結合組織には粘性のある要素も含まれます。

この図からは、筋肉には収縮機能だけでなくバネのような機能も重要であることが読み取れます。

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こういったことをふまえ、筋肉をストレッチするとき何がおきるか考えます。

以前、私はストレッチすることで筋肉が水飴のようにゆっくり伸びてくるものだと思っていました。そしてうまくいかないのは、しっかり伸びてくるまでの力や時間、痛みに耐えていないからだと思っていました。

しかし上記のことから考えると筋肉が負荷に対して材質的に永続性のある変化をするとは考えづらく、逆にそういった変化をさせないようにできていると思われます。

もし、短時間のストレッチで材質としての筋肉が変化しないのだとしたら、ストレッチによって何が変化するのでしょうか。

ストレッチによって得られてきた効用は、主になんの変化によってもたらされるでしょうか。

(続く)

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